御有おあり)” の例文
「えゝ、少し」と云つたが、別段くさい顔もしなかつた。「熱が御有おありなの。なんなんでせう、御病気は。御医者は入らしつて」
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そりやだいさんだつて、小供ぢやないから、一人前いちにんまへの考の御有おありな事は勿論ですわ。わたしなんぞのらない差出口さしでぐちは御迷惑でせうから、もう何にも申しますまい。然し御とうさんの身になつて御覧なさい。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)