御彼岸おひがん)” の例文
御彼岸おひがんにお寺詣てらまいりをして偶然方丈ほうじょう牡丹餅ぼたもちの御馳走になるような者だ。金田君はどんな事を客人に依頼するかなと、椽の下から耳を澄して聞いている。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
御母さんは驚いているよ。御彼岸おひがん御萩おはぎを持たせてやっても、返事も寄こさなければ、重箱を
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
菓子がいやになるって、御彼岸おひがん御萩おはぎなどをこしらえているところをうちで見ていても分るじゃありませんか、拵えるものは、ただ御萩を御重おじゅうに詰めるだけで、もうげんなりした顔をしているくらいだから。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)