御廉みす)” の例文
文楽座で御廉みすの垂れているのを見た記憶が眼に残っている。おそらく開演前に土間からでも、しづやに被負っていて見た記憶であろう。
生い立ちの記 (新字新仮名) / 小山清(著)
ほんのりと庭のあかりを射返す金襖きんぶすまの一と間にめて、御廉みすのかげから外のけはいを音もなくうかゞいながら、しずかに脇息きょうそくもたれているであろうその冷やかな美しい目鼻立ちをくうに描いた。