後暗うしろくら)” の例文
三笠山は何か後暗うしろくらい事でもしたやうにくろずんだ春日の杜影もりかげに円い頭をすぼめて引つ込んでゐた。
無学なお月様 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
四人程そのことに就いて話してやらうと云つて来た人がありましたが、私は自分の後暗うしろくらさから(間接に子供をいぢめたのは私とあなたなのですから)その人等には曖昧なことを云つて口をとざさせました。
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
三笠山は何か後暗うしろくらい事でもしたやうにくろずんだ春日の杜影もりかげに円い頭をすぼめて引つ込んでゐた。
夫人の返事は幾らか後暗うしろくらかつた。