当路者とうろしゃ)” の例文
、公儀へ訴え出る途もあったであろうに、なにゆえしかるべき当路者とうろしゃへ、差し立て願いに及ばんだのかの——上も、それだけの狼藉ろうぜきぶりを
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)
従古いにしえより当路者とうろしゃ古今一世之人物にあらざれば、衆賢之しゅうけんの批評ひひょうに当る者あらず。不計はからず拙老せつろう先年之行為こういに於て御議論ごぎろん数百言すうひゃくげん御指摘ごしてき、実に慙愧ざんきに不[ママ]ず、御深志かたじけなくぞんじそうろう
しかも江戸の血をけた人は、これに依て江戸を安全ならしめようと苦心した徳川幕府の当路者とうろしゃと、彼ら自身の祖先とに対して、努力の労を感謝せねばなるまい。
一日一筆 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
重秀は、勘定奉行の当路者とうろしゃとして
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)