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引攣
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ひきつ
ふりがな文庫
“
引攣
(
ひきつ
)” の例文
赤黄色いラムプの片明りの中に刻一刻と蒼白く、痛々しく
引攣
(
ひきつ
)
れて行く福太郎の顔面表情を、息を殺して、胸をドキドキさせながら凝視していた。
斜坑
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
半面紅に染んだ顔は、恐ろしい苦痛に
引攣
(
ひきつ
)
って、カッと見開いた眼には次第に死の影が拡がるのです。
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪い
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
座敷へ上がって
胡坐
(
あぐら
)
をかくと、高木は顔を
引攣
(
ひきつ
)
らせて畏まり、しきりに上眼づかいをしている。
湖畔
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
こどもを山にかずける度びに翁の腹にできたはらわたの
捻纏
(
ねんてん
)
は、だんだん溜って翁の腹を
縲
(
にな
)
の貝の形に張り膨らめた。それに腹の皮を
引攣
(
ひきつ
)
られ翁はいつも胸から上をえび
蔓
(
づる
)
のように
撓
(
たわ
)
めて歩いた。
富士
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
それは源次の
引攣
(
ひきつ
)
り歪んだ顔であった。汗と土にまみれた……。
斜坑
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
引
常用漢字
小2
部首:⼸
4画
攣
漢検1級
部首:⼿
23画
“引”で始まる語句
引
引込
引摺
引返
引張
引掛
引籠
引立
引緊
引出