廉一れんいち)” の例文
これは高橋廉一れんいち氏のかんするところである。その結果がよいところから、東京電灯が玖珠くす飯田はんだ湯坪ゆつぼまた地熱研究所を設置している。
別府温泉 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
父に別れた一粒種の子供、——廉一れんいちも母が血を吐いてからは、毎晩祖母と寝かせられた。祖母は床へはひる前に、かならず頭に手拭をかぶつた。それでも頭瘡づさうの臭気をたよりに、夜更よふけには鼠が近寄つて来た。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)