幾何いくつ)” の例文
「若い人は活気があつてい。時に君は幾何いくつですか」と聞いた。三四郎は宿帳へ書いた通りを答へた。すると
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
秀子「私は茲へ来るのに八時間掛かりました、昼の十二時から夜の八時過まで、ハイ来る路に分らぬ所や錠の錆附いて、開かぬ戸などが幾何いくつも有りまして、寧そ途中で死んだ方が好ったのに」
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
真逆様まっさかさまに四番目の男のそばはるかの下に落ちて行った話などが、幾何いくつとなく載せてあった間に、煉瓦の壁程急な山腹に蝙蝠こうもりの様に吸い付いた人間を二三カ所点綴てんてつした挿画さしえがあった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
真逆様に四番目の男のそばを遥かの下に落ちて行つた話などが、幾何いくつとなく載せてあつた間に、錬瓦れんぐわかべ程急な山腹さんぷくに、蝙蝠かうもりの様にひ付いた人間にんげんを二三ヶ所点綴した挿画さしゑがあつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
幾何いくつだと思う」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)