年子としご)” の例文
一番年嵩としかさのジャックは do、ちょうど八番目のチビが si、四番目と五番目は年子としごなので、五番目のポオルは fa# だというわけ。
すでにさっき冬木さんのお話のとおりわたしたち三人は姉弟同士で、わたしと姉のお蝶とは年子としごですが、艶子一人はずっとあとで生まれました。
金五郎から、そういって笑われたように、ほとんど年子としごのように、次々に産んだ。長男の勝則と、末子の千博とは、十三しか年齢としがちがわない。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
年子としごのようなあたしの妹は、一年ばかり間をおいて学校へ上った。色の白い涼しい眼の子だが出額おでこなので前髪を深くきってさげていたので、眼玉の廂といわれていた。
御夫婦なかもいたっておむつまじゅうござりまして、お子たちも年子としごのようにお生れなされて、もうそのときに、若君、姫君、とりまぜて二三にんはいらっしゃいましたかと存じます。
盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
若い御新造をお貰いあそばし、年子としごをつゞけさまにお産し遊ばすから、私もある時御機嫌うかゞいに出て、旦那様はかねて御婦人ぎらいと承わり、女は悪魔だと仰しゃっていらッしゃるそうでげすが
そして、年子としごのようにして、勝則、文子、政雄、秀子、国子、と、家族が増してゆく間に、「玉井組」も次第に膨脹して、時代は、明治から、大正に移っていた。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)