“布直垂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぬのひたたれ87.5%
ぬのびたたれ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その男は、渋色の粽頭巾ちまきずきんをかぶって、汚い布直垂ぬのひたたれを職人結びに後ろでむすび、片膝たてて革胴かわどう草摺くさずりを大きな動作で縫っていた。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もちろん、幾人かは狩衣かりぎぬ布直垂ぬのひたたれの目あきもいて、何かとかんのわるい者の世話をして行くふうではあった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
首輪は太縒ふとよりの紅白の絹づな、銀のかざりぐさり。わきには、布直垂ぬのびたたれの犬飼が二人、主に仕えるごとく付添っていた。そしてここへ着くやいな、犬殿への供御くごの物を、まず第一にと、ささげていた。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)