“ぬのひたたれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
布直垂87.5%
布垂衣12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ヨレヨレな布直垂ぬのひたたれに切れ草履の貧しげなる無位むい地下人ちげびと。かえりみては、つい、ひるまずにいられない。
よれよれな布直垂ぬのひたたれに、あかじみた肌着はだぎひとえ。——羅生門に巣くう浮浪児でも、これほどは汚くあるまい。もし、腰なる太刀たちを除いたら、一体何に間違われるか——だ。
垢のつかない布垂衣ぬのひたたれなど着ていると、よく、東国あずまのえびすの子と、からかわれていた彼も、近ごろでは、どうやら、大臣邸の小舎人ことねりとして、世間なみの召使には見えるようになっていた。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)