市谷いちがや)” の例文
市谷いちがや牛込うしごめ、飯田町と早く過ぎた。代々木から乗った娘は二人とも牛込でおりた。電車は新陳代謝して、ますます混雑をきわめる。
少女病 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
築土つくどの八幡だの市谷いちがやの八幡だのの、仮の氏子になってから出かけたということであります。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
まづ祝すべきは市谷いちがやの詩人が俗嘲を顧みずして、この新らしき題目を歌ひたることなり。
棠軒、名は信淳しんじゅん、通称は春安しゅんあん、池田全安ぜんあんが離別せられたのちに、榛軒のじょかえの壻となったのである。かえは後に名をそのとあらためた。おそのさんは現存者で、市谷いちがや富久町とみひさちょうの伊沢めぐむさんのもとにいる。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
市谷いちがやの詩人おほいに若くなれり。