巨蛇おろち)” の例文
フ氏曰く、竜の形状は最初より一定せず、カルジアのチャーマットは躯に鱗ありて四脚両翼を具せるに、エジプトのアポピとギリシア当初の竜は巨蛇おろちに過ぎず。
ガラッ八の巨蛇おろちのような鼾声いびきごえが、完全に若い女二人を護り通したのでしょう。
米友でさえが、この吐く息、吸う息を、巨蛇おろちの息ではないかと疑ったほどで、相手を丸呑みにしてしまう執着を、さしもの米友が目の前で見ながら、手をつけるすべも、文句をいう隙もないのです。
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
濠州メルボルン辺にむと伝えた巨蛇おろちミンジは、プンジェル神の命のままに、疱瘡と黒疫ペストもて悪人を殺すにく、いと高き樹に登り尾もて懸け下り、身を延ばして大森林をえ、どの地をも襲う。