左團次さだんじ)” の例文
新字:左団次
戰爭劇も澤山あつたが、私は明治座でやつた、先代せんだい左團次さだんじ秀調しうてうの夫婦別れを思出す。これは際物きはものではあつても、チヤンとしたものだと思つてゐる。
日本橋あたり (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
文治は年廿四歳で男のよろしいことは役者で申さば左團次さだんじ宗十郎そうじゅうろうを一緒にして、訥升とつしょうの品があって、可愛らしい処が家橘かきつ小團治こだんじで、我童がどう兄弟と福助ふくすけの愛敬を衣に振り掛けて
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
色気の有る物にゃア仏様でもかないませんね、女がお参りに来なくっちゃアいけません、何うも鼻筋の通った口元の締ったとこ左團次さだんじに似て、あごの斯う…髪際はえぎわや眼のとこは故人高助たかすけにその儘で
左團次さだんじの熱演と、秀調しうてうの好技とともに、よい印象を與へてくれた。
日本橋あたり (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
岩「左様さようで、たし左團次さだんじが来たそうで」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)