左側ひだりがわ)” の例文
道の左側ひだりがわが細い谷になっていてその下でだれかがかがんで何かしていた。見るとそこはきれいないずみになっていて粘板岩ねんばんがんけ目から水があくまであふれていた。
泉ある家 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
そして、どのれつでも右側みぎがわにいるのがちょっと高い方で、左側ひだりがわひくめの子供こどもになっている。
身体検査 (新字新仮名) / フョードル・ソログープ(著)
「なるほど、それじゃ、土浦病院のことだろう。それならね、これをまっすぐにいってつきあたったら、右へまがっていくと、左側ひだりがわにあるのがそうだよ。りっぱな西洋館せいようかんだからすぐわかるよ。」
あたまでっかち (新字新仮名) / 下村千秋(著)
その稲光いなびかりのそらぞらしい明りの中で、ガドルフはおおきなまっ黒な家が、道の左側ひだりがわっているのを見ました。
ガドルフの百合 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
その三つならんだ入口のいちばん左側ひだりがわには空箱あきばこむらさきいろのケールやアスパラガスがえてあって小さな二つのまどには日覆ひおおいがおりたままになっていました。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)