山葵卸わさびおろ)” の例文
第百 レモンプデン は生レモン一つの汁をカスターの中へ絞り込んでそれからレモンの皮を半分ほど山葵卸わさびおろしで卸し込んで焼きます。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
始めは何の音とも又何處から來るとも判然はつきりした見當が付かなかつたが、聞いてゐるうちに、段々耳の中へ纒まつた觀念が出來てきた。何でも山葵卸わさびおろしで大根だいこかなにかをごそごそつてゐるに違ない。
変な音 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
いて身を取て俎板まないたで叩いて擂鉢すりばちでよくすっ玉葱たまねぎ山葵卸わさびおろしで摺込んで塩と味淋で味を付けてまたよく摺って煮汁だしを加えてドロドロにして
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
それは慈姑を山葵卸わさびおろしで卸して米利堅粉と玉子と塩とで味をつけて油で揚げたのです。この品々もんな沢山ありますから晩の御馳走にお加えなさい
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
先ず若い雄鶏おんどりの二百五十目位なものを買ってその肉を肉挽器械にくひききかいで挽けば上等ですし、器械がなければ細かく叩いてその中へ大きな玉葱を一つ位山葵卸わさびおろしでり卸して
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
湯から揚げて今の白ソースの中へ入れて長いマカロニ六本振りならチースを大匙二杯ばかり山葵卸わさびおろしで卸しながら加えておよそ三、四十分間位弱い火にして煮込みます。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
第百五 挽肉のビフテキ は前の挽肉が一斤ほどありましたらばそれへ塩を振かけて玉葱の小さいのを一つ山葵卸わさびおろしでり込んで別に薄く切ったパンを水へつけて絞って中身ばかりをみ込みます。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)