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屡
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よ
ふりがな文庫
“
屡
(
よ
)” の例文
本当にいなくなるか知らん? そういうような奴は
屡
(
よ
)
くあるんだが、其様なことを言っても、なか/\急に何処へも行きゃしないって。
別れたる妻に送る手紙
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
と細い聲で、靜に、冷笑的に謂ツて、チラと
對手
(
あひて
)
の顏を見る。そしてぐいと肩を
聳
(
そびやか
)
す。これは彼が得意の時に
屡
(
よ
)
く行る癖で。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
少女は、北國の少女に
屡
(
よ
)
く見受ける、少し猫背のやうな體格ではあツたが、色の白い髮の濃い、ふツくりした顏立であツた。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
此の頃は吾々の知った者が、多勢
彼処
(
あすこ
)
に行くそうだが、僕は、最早あんな処に余り行かないようにしなければならん。……安井なんかも、
屡
(
よ
)
く行くそうだ。
別れたる妻に送る手紙
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
叔父は其の時分五六人の小資本家と合同して、小規模の麥酒釀造會社を經營中であツたが、綾さんは
屡
(
よ
)
く叔父の家に來た。
昔の女
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
▼ もっと見る
それのみならず、大学生に
馴染
(
なじみ
)
があるとか、あったとかいうのが此の女の誇で、
後
(
あと
)
になっても
屡
(
よ
)
く「角帽姿はまた好いんだもの。」と口に水の溜まるような調子で言い/\した。
別れたる妻に送る手紙
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
初冬の雨上りの朝には、
屡
(
よ
)
く此樣な光景を見るものだと思ツただけである。そして何時か、此の
市
(
まち
)
の東の方を流れてゐるS……川に
架
(
か
)
けられた橋の上まで來た。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
で日は家中に射込むて
都
(
すべ
)
て
露出
(
むきだ
)
し……薄暗い臺所には、皿やら椀やら俎板やらしちりんやらがしだらなく取ツちらかツてゐるのも見えれば、
屡
(
よ
)
く開ツ放してある押入には
昔の女
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
屡
漢検準1級
部首:⼫
12画
“屡”を含む語句
屡々
屡〻
屡叩
屡次
屡瞬
屡ゝ
多摩枳波屡
大変屡々
屡〻見
屡屡