屋舎おくしゃ)” の例文
大講会だいこうえにつかった屋舎おくしゃをこわして、夜の明けがたに、ひとり、のこらず、御岳みたけの山からおりてしまった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二三の漁火ぎょかの星の如く、遠くちらつくと、稀に、銚子行汽船の過ぐるに当り、船燈長く波面にゆるき、金蛇隠現いんけんする如きを見るのみにして、樹林無く、屋舎おくしゃ無く、人語馬声無く、一刻一刻
大利根の大物釣 (新字新仮名) / 石井研堂(著)