居坐いずまい)” の例文
呼吸いきたゆげに途絶え途絶え、隙間をれて聞ゆるにぞ、お通は居坐いずまい直整ととのえて、畳に両手をつかえつつ、行儀正しく聞きいたる、せな打ふるえ、髪ゆらぎぬ。
琵琶伝 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
端然きちん居坐いずまいを直して、そのふっくりした乳房へ響くまで、身に染みて、鳩尾みずおちへはっと呼吸いきを引いて
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
美人は正坐に堪えざりけん、居坐いずまい乱して泣きくずおれすすり上げつつ独言つぶやくよう
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おのずと居坐いずまいあらたまって、夫人の声は凜々りりしかった。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
俊之君は、ここで更に居坐いずまいを直して続けた。……
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
居坐いずまいを直して、あらたまって
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)