“小友”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おとも75.0%
をとも25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
陸中国遠野郷(いまの上閉伊郡)小友おとも村に、長者がありまして、その家に一人の下男がおりました。
東奥異聞 (新字新仮名) / 佐々木喜善(著)
すなわち偶然に討死をしなかった勇士の子孫である。人首の嶺の北はこみちに富んだ小友おともの山地である。天下がもし乱れたとすればいたずらに麓の館に立て籠ることは地形が許さなかった。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
一 遠野郷とほのがうは今の陸中上閉伊かみへい郡の西の半分、山々にて取り囲まれたる平地なり。新町村にては、遠野、土淵つちぶち附馬牛つくもうし、松崎、青笹、上郷かみがう小友をとも綾織あやおり鱒沢ますざは宮守みやもり達曾部たつそべの一町十か村に分かつ。
遠野物語 (新字旧仮名) / 柳田国男(著)
三八 小友をとも村の旧家の主人にて今も生存せる某爺といふ人、町より帰りにしきりに御犬の吠ゆるを聞きて、酒に酔ひたればおのれもまたその声をまねたりしに、狼も吠えながら跡より来るやうなり。
遠野物語 (新字旧仮名) / 柳田国男(著)