封書ふうしょ)” の例文
かれは、その日、夕食をすまして自室にかえると、机の上に一通の分厚な封書ふうしょを発見した。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
されどもいささか思い定むるよし心中にあればがんとしてくっせず、他の好意をば無になして辞して帰るやいなや、直ちに三里ほどへだたれる湯の川温泉というにいたり、しこうして封書ふうしょを友人に送り
突貫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
と、朝倉先生はさびしく笑いながら、今度は一通の封書ふうしょを、同じ引き出しから取り出して
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
次郎が、葉の落ちつくしたくぬぎ林の、日あたりのいい草っ原で、四五人の塾生じゅくせいたちを相手に雑談をしていると、郵便物当番の塾生がやって来て、かれに一通の分厚な封書ふうしょわたした。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)