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寵者
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おもいもの
ふりがな文庫
“
寵者
(
おもいもの
)” の例文
今では板倉屋伴三郎の
寵者
(
おもいもの
)
で通っているお勢が、かつて白旗直八に関係があろうとは、誰も知ってはいなかったのでした。
銭形平次捕物控:054 麝香の匂い
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
主膳の左右にいる者の小声で
噂
(
うわさ
)
するところによれば、あれこそ、新支配の駒井能登守が、このごろ新たに手に入れた
寵者
(
おもいもの
)
ということであります。
大菩薩峠:14 お銀様の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
若い番頭——たしか、新お代官の
寵者
(
おもいもの
)
お蘭さんの言うところによると、浅吉の弟で政吉といったと覚えている。
大菩薩峠:32 弁信の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「担ぎ魚屋の伝吉の女房になるより、七千八百石の旗本の
寵者
(
おもいもの
)
になった方が——」
銭形平次捕物控:095 南蛮仏
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
ともかくも諸侯の秘蔵の
寵者
(
おもいもの
)
を盗み出して、連れて逃げるということであってみれば容易ならぬことです。
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
何年か前にお才は御家人の竹を振り捨てたので、竹は
自棄
(
やけ
)
を起して両刀を捨てたんだろう。久し振りで逢うと、女は大旗本の
寵者
(
おもいもの
)
になっている。ツイむらむらと殺す気になったんだろう。
銭形平次捕物控:033 血潮の浴槽
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
この美しい尼ならぬ尼は、駒井能登守の
寵者
(
おもいもの
)
のお君の
方
(
かた
)
であります。お君は、恵林寺へ寄進の長持と見せて、その中へ入れられてここまで送り届けられたものであります。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「さんざんの道楽で勘当になり、板倉屋に転げ込んだ。最初は伴三郎と似た者同士で仲よく遊び廻ったが、板倉屋の
寵者
(
おもいもの
)
のお勢が、五年前白旗に
騙
(
だま
)
されて
道行
(
みちゆき
)
までした事があると解って二人の仲は次第に面白くなくなった」
銭形平次捕物控:054 麝香の匂い
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
なあに——親爺の
寵者
(
おもいもの
)
だ、親爺の召使の一人だから、自分にも召使の分限だ——という主人気取りは多分に残されてあるが、さて、この女に対すると、どうも一目を置きたがる。
大菩薩峠:40 山科の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
この女は父の
寵者
(
おもいもの
)
であった、父のお
妾
(
めかけ
)
であった。
大菩薩峠:40 山科の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
寵
漢検準1級
部首:⼧
19画
者
常用漢字
小3
部首:⽼
8画
“寵”で始まる語句
寵愛
寵
寵姫
寵児
寵臣
寵遇
寵妃
寵幸
寵妾
寵用