寧波ニンパオ)” の例文
寧波ニンパオのお時を小間使に化けさせ、まず邪魔な惣領のお梅を砒霜ひそうの毒で気長に盛り殺し、怪談の『金鳳釵』を種本にこまごまと書きおろしたこのひと幕。
顎十郎捕物帳:20 金鳳釵 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
たいへん日本の風儀を好んで、寧波ニンパオにある自分の家は日本風の二階造りにして畳を敷き、日本の膳椀食具ぜんわんしょくぐを使い、烹調料理ほうちょうりょうりの品味もすべて日本の儘にやっていた。
出島でじまに近い船繋場ふなつきばには、和船に混って黒塗三本マスト阿蘭陀オランダ船や、ともの上った寧波ニンパオ船が幾艘となく碇泊し、赤白青の阿蘭陀オランダの国旗や黄龍旗こうりゅうき飜々ひらひらと微風になびいている。
寧波ニンパオの自分の山に仰山ぎょうさん唐木があるによって、欲しいだけ元価もとねで積出させまッしょう、と申します。