寝所しんじよ)” の例文
旧字:寢所
大井は抜刀ばつたうを手にして新塾に這入はひつて来た。先づ寝所しんじよあたゝかみをさぐつてあたりを見廻して、便所の口に来て、立ちまつた。しばらくして便所の戸に手を掛けて開けた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
これ此家このや旦那だんな殿の寝所しんじよならめと腰障子をすこしつきやぶりて、是より入つて見れば夫婦枕をならべて、前後も知らず連れぶしいびきに、(中略)まづ内儀ないぎの顔をさしのぞいて見れば
案頭の書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)