寝室ねや)” の例文
旧字:寢室
手を入れて労り取って、二十四の梓は嬉しそうに、縁側を伝って夫人竜子の寝室ねやって、寝台ねだいの枕頭に押着おッつけて、呼起して、黄鳥うぐいすを手柄そうに見せると、冷やかに一目見たばかり。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
……その後手に入れた綱吉つなよし公が、将軍職になりましたし、柳沢侯が出世しましたので、幸福の象徴となりましたが、しかし将軍綱吉侯は——大きな声では云えませんが、奥方の寝室ねやの中で暗殺され
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)