寄付よせつ)” の例文
もう縁側のはしぱたへも寄付よせつけてはなんねえと云いやしたが、お嬢様が連れて来たアだから逢うだけ逢って遣るから、サッサと出て
貫一は寄付よせつけじとやうに彼方あなたを向きて、覚めながら目をふさぎていと静にしたり。附添婆つきそひばばの折から出行いでゆきしをうかがひて、満枝は椅子をにじり寄せつつ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
わし中々そうはさせねえな、着物がわしが身に付こうとすると、飛んでもねえ着物だと云って寄付よせつけず、又旨い物だっておらア口へへいろうとしても
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そんなけがれた物はおらが口へ入れられねえと云って寄付よせつけねえで打叩ぶッたゝくからそうすると喰物くいものも段々に疲れて来て、そんな事を云わずに何うか少しべい喰ってお呉んなせいといい
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)