“寂漠”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せきばく85.7%
さび14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
多門の心にはこれまでになく寂漠せきばくとしたあるものが感じられ、その感じは刻々とさってゆくように思った。多門は胴ぶるいをした。
ゆめの話 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
まるで歌壇は寂漠せきばくたるもので、ことに後堀河院は二十三で崩御、次の四条天皇は十二で崩御というふうに、歴代お若かったのであるから
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
眠元朗は全く明瞭はっきりすぎるくらい明らかな寂漠さびしい風表かざおもてっているような顔をしていた。——しかしかれは黙ってむしろ気難しそうに口をゆがめて返事をしなかった。
みずうみ (新字新仮名) / 室生犀星(著)