“宿借”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やどかり83.3%
やどか16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見慣れぬ殼をかぶつたちつぽけな宿借やどかりが三つ四つ私の足許近く迄やつて來たが、人の氣配を感じて立止り、一寸樣子を窺つてから、慌てて又逃げて行つた。
「わしか。……わしは近年、洛中では吉田の神護院に宿借やどかりいたしておるので、吉田のすね法師だの、吉田の兼好けんこうなどとよばれておるが、それでは、思い出されもなされまい」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
養家の恩にそむいてまで、あんな宿借やどかり女の偽態ぎたいの愛にたぶらかされてしまうものであろうか。——家成はなさけなくもなるし、腹が立ってならなかった。