容態ようす)” の例文
表口に折重なって、福太郎の容態ようすを心配していた連中も、その声を聞いてホーッと安心の溜息をしたのであったが、そのうちの二三人が早くもゲラゲラ笑い出しながら
斜坑 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
別段悩める容態ようすもなく平日ふだんのごとく振舞えば、お浪はあきれかつ案ずるに、のっそり少しも頓着とんじゃくせず朝食あさめししもうて立ち上り、いきなり衣物を脱ぎ捨てて股引ももひき腹掛け着けにかかるを
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)