宝珠ほうしゅ)” の例文
旧字:寶珠
昼の午の刻から暮れ切るまでかかり、見ん事、殿の御宝蔵ごほうぞうから腐れ宝珠ほうしゅをとりいだした。その次第は、殿の日記に見えてござる。
玉取物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
劉備は、やむなく、肌深く持っていたすずの小壺まで出してしまった。李は、宝珠ほうしゅをえたように、両掌りょうてを捧げて
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
田舎にては蛇塚とづけて、往々ある事とぞとありてその図を出だし、わたり高さ共に一尺六、七寸と附記す(第一図)。竜蛇が如意にょい宝珠ほうしゅを持つてふ仏説は、竜の条に述べた。
遠く伯耆ほうき因幡いなばにもおよんで「五郎八ごろはち茶碗」ともいわれる。古いものは主として緑青か白の失透釉を用いたが、後には宝珠ほうしゅの玉の模様を入れ、色も黄色のが多い。時として無地天目てんもくのものも見かける。
雲石紀行 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
劉備は、家のほうへ馳けて、宝珠ほうしゅを抱くように、茶壺を捧げてきた。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)