守人もりと)” の例文
が、あらましは、事情にくわしい守人もりとが、んでふくめるように聞かせてくれた。甚助が生れたその年のことだというから、天文十六年のことにちがいない。
剣の四君子:03 林崎甚助 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やすみになれないんですか、だったら当直の先生にそう言って睡眠薬をいただいて参りますがと言った。夜中に各室を廻る夜の守人もりとである看護婦が、冴えた夜中の声音こわねをひそめてそう言った。
守人もりと殿、守人殿」
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
と、子へも、守人もりとへも、固く約した事も制しきれなくなって、守人の家まで忍んで来ていた。しかし、守人は
剣の四君子:03 林崎甚助 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
甚助は、ふいに立って、守人もりとの胸へ、抱きついた。しゅくしゅくと泣き出したのである。
剣の四君子:03 林崎甚助 (新字新仮名) / 吉川英治(著)