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宇津
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うつ
ふりがな文庫
“
宇津
(
うつ
)” の例文
あまり暖くならぬうち一度是非行つて見たく、ついでに其處の
宇津
(
うつ
)
の
谷
(
や
)
峠をも越えて見たいと思ふうちにいつか桃の花が咲いて來た。
樹木とその葉:27 春の二三日
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
やがて、小夜の中山、
宇津
(
うつ
)
の山を越えたとき、遠くに雪を頂いた山が見えた。名を尋ねると
甲斐
(
かい
)
の
白根
(
しらね
)
というのであった。
現代語訳 平家物語:10 第十巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
宇津
(
うつ
)
の
谷
(
や
)
峠も、桑名の城も、鈴鹿峠も天竜川も、ことごとく広重の絵であった。むろん、木橋はコンクリートになり、山は乱伐ではげており、無粋な電柱が立っている。
胡堂百話
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
新しく
自前
(
じまえ
)
になれたら、何とつけましょうねえ、そうそう、『
宇津
(
うつ
)
の
家
(
や
)
』とつけましょう、それがいいわ、宇津と御本名をそのままいただいては恐れが多いから、かなでねえ
大菩薩峠:40 山科の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
谷をヤと言う西の端はどの辺であろうか。駿河の
宇津
(
うつ
)
ノ
谷
(
や
)
より西へ越えても
地名の研究
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
「さあ、これからが
宇津
(
うつ
)
の
谷
(
や
)
峠。
業平
(
なりひら
)
の、
駿河
(
するが
)
なるうつの山辺のうつゝにも夢にも人にあはぬなりけり、あの昔の宇都の山ですね。登りは少し骨が折れましょう。持ちものはこっちへお出しなさい。持っててあげますから」
東海道五十三次
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
かすかに池に音を立てゝ降り頻つていゐる雨を、またその雨の中に折々忍び音に啼いてゐる小鳥を聽いてゐると、もうとても
宇津
(
うつ
)
の
谷
(
や
)
峠を越して行く氣分がなくなつてしまつた。
樹木とその葉:27 春の二三日
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
宇
常用漢字
小6
部首:⼧
6画
津
常用漢字
中学
部首:⽔
9画
“宇津”で始まる語句
宇津谷峠
宇津保
宇津城
宇津木
宇津江
宇津美
宇津谷
宇津江阪
宇津保物語
宇津美八幡