“宇津”の読み方と例文
読み方割合
うつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あまり暖くならぬうち一度是非行つて見たく、ついでに其處の宇津うつ峠をも越えて見たいと思ふうちにいつか桃の花が咲いて來た。
やがて、小夜の中山、宇津うつの山を越えたとき、遠くに雪を頂いた山が見えた。名を尋ねると甲斐かい白根しらねというのであった。
宇津うつ峠も、桑名の城も、鈴鹿峠も天竜川も、ことごとく広重の絵であった。むろん、木橋はコンクリートになり、山は乱伐ではげており、無粋な電柱が立っている。
胡堂百話 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)