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婚儀
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ことぶき
香央も
従来ねがふ
因なれば深く疑はず、妻のことばに
従きて、
婚儀ととのひ、両家の
親族氏族、
四九鶴の千とせ、亀の
万代をうたひことぶきけり。
ここに一日二日を過すままに、金忠夫婦が
二四四心をとりて、ひたすら嘆きたのみける。其の志の
篤きに
愛でて、豊雄をすすめてつひに
婚儀をとりむすぶ。
はやく日をえらみて
三五聘礼を
納れ給へと、
強にすすむれば、
盟約すでになりて、井沢にかへりごとす。
即て
聘礼を厚くととのへて送り
納れ、
三六よき日をとりて
婚儀を
三七もよほしけり。