好摩かうま)” の例文
小川靜子は、兄の信吾が歸省するというふので、二人の妹と下男の松藏を伴れて、好摩かうまの停車場まで迎ひに出た。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
白樺は好摩かうまからむかふですと
『春と修羅』 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
小川静子は、兄の信吾が帰省するといふので、二人の小妹いもうとと下男の松蔵を伴れて、好摩かうま停車場ステーシヨンまで迎ひに出た。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
雨後の葉月空が心地よく晴れ渡つて、目を埋むる好摩かうまが原の青草は、緑の火の燃ゆるかと許り生々とした。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
燃ゆる様な好摩かうまが原の夏草の中を、驀地ましぐらに走つた二条の鉄軌レールは、車の軋つた痕に烈しく日光を反射して、それに疲れた眼が、はる彼方むかうに快い蔭をつくつた、白樺の木立の中に
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
好摩かうまのステーションから四十分、盛岡に着くと、約の如く松本といふ宿屋に投じた。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
好摩かうまのステイシヨンから四十分、盛岡に着くと、約の如く松本といふ宿屋に投じた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
好摩かうま午後三時着の下り列車で着いて、俥だから線路傳ひの近道は取れず、態々本道を澁民の町へ廻つて來たものであらう。智惠子も亦、話は先刻聞いたので、すぐそれと氣が附いた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
好摩かうま午後三時着の下り列車で着いて、俥だから線路伝ひの近道は取れず、態々わざわざ本道を渋民の町へ廻つて来たものであらう。智恵子もまた、話は先刻さつき聞いたので、すぐそれと気が付いた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
霧ふかき好摩かうまはら
一握の砂 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)