夫婦岩めおといわ)” の例文
見上げるばかりの石柱が二つ、夫婦岩めおといわのような形にそびえていて、その間が船形のうつろになっているその間へ、お銀様がお雪ちゃんを引摺ひきずり込みました。
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
二見が浦で下りて夫婦岩めおといわへ行く途中、海岸へ出ると、軒並に壺焼屋が葭簀よしず小屋を構えている。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
飯後はんご神居古潭を見に出かける。少し上流の方には夫婦岩めおといわと云う此辺の名勝があると云う。其方へは行かず、先刻さっき渡った吊橋の方に往って見る。橋の上手かみてには、ならの大木が五六本川面かわづらへ差かゝって居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)