天見あまみ)” の例文
きょうは天見あまみ紀伊見きいみなどの峠をゆるゆる越えて、こん夜は橋本か学文路かむろでゆっくりお休みになるとちょうどよい頃合で——
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
従者には、中院ノ雑掌ざっしょう俊秀と天見あまみノ五郎常政を連れ、ふたりを案内に、山崎の海印寺から一里半ほど北へのぼっていた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「正季とその郎党だけでなく、天見あまみノ五郎、中院ちゅういんノ雑掌俊秀、高向甲斐たかむきかい隅屋新左すやしんざ。まだまだ、かぞえきれぬ者どもが」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「てっきり、船木頼春にたばかられて、天見あまみの辺で、どうかなったものと考えられますので、その頼春を、昨夜から拷問ごうもんしておりますが、口を開きませぬ」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「が、部下どもの探りによれば、天見あまみの辺では、八荒坊にもあらぬ偽山伏の放免の死骸が、幾つか見られ、そのどれもが、みな矢キズを負っていたと申しまする」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この天見あまみの雑木林をつらぬく一と筋道を縮めて、二人の両方から、おしノ大蔵とまったく同じような山伏姿をした放免仲間がおよそ十数名、じわじわ詰め寄って来ていたのだった。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「てまえは、この辺の郷士天見あまみノ五郎常政です」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天見あまみの雑木林では前後に人影も見なかった。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天見あまみノ五郎でおざる」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)