“天恵”の読み方と例文
旧字:天惠
読み方割合
てんけい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼の口吻くちぶりから見ても、岩間三太夫の無謀の挙を、彼がいかに天恵てんけいの機会とひそかに慶していたかが察せられる。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いやもう羨ましい天恵てんけいを享受している次第で! 大概の上流の紳士は、こういう中流どころの紳士が持っているような胃の腑の持主もちぬしになることが出来さえすれば
それは、無性ぶしょうをしないで、書く前に地理を踏んだ天恵てんけい賜物たまものだと思った。机のうえの構想ではえがけない想像が、しかもかなり自信をもって胸に描けてくるのだった。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)