大織冠たいしよくくわん)” の例文
又、聖徳太子の制定になつた十二階の冠に、改正を加へて、最高の大織冠たいしよくくわんから最低の立身冠りつしんくわんまで、十九階として、血統や家柄に依ることなく、官位を授けられた。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
淡海たんかい公の孫、大織冠たいしよくくわんの曾孫藤氏南家の族長太宰、帥豊成、其第一嬢子だいいちぢやうしなる姫である。屋敷から一歩はおろか、女部屋から膝行ゐざり出ることすら、たまさかにもせない郎女いらつめのことだ。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)