大内裏だいだいり)” の例文
これで国費の財源も見通しが立ち、急場しのぎの紙幣も円滑におこなわれ、ひいては大内裏だいだいり造営の記念事業もしょにつくことができようか。
遊廓くるわも以前には、二条にあったものですが、大内裏だいだいりに近うて、夜半よなかなどには、民歌や俗曲が、御苑ぎょえんのほとりに立つとかすかに耳にさわるというので、所司代の板倉勝重いたくらかつしげどのが
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、やがてまた、大内裏だいだいりの深くにさえ、だ、だ、だっ……という跫音で。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
遠くからでも明らかに皇居の大内裏だいだいり十二門の一劃とわかる官衙殿堂が、孔雀色くじゃくいろいらか丹塗にぬりの門廊とおぼしき耀かがやきを放ッて、一大聚落じゅらくをなしており、朱雀すじゃく、大宮などを始め、一条から九条までの大路おおじ
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大内裏だいだいり造営