夕炊ゆうかしぎ)” の例文
「ところ/″\」の句は、一面に雪の原であるが、その中にところどころから夕炊ゆうかしぎの煙が立ち昇っているというのであります。
俳句とはどんなものか (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
水上みなかみの奥になるほど、樹の枝に、茅葺かやぶきの屋根がかかって、蓑虫みのむしねぐらしたような小家がちの、それも三つが二つ、やがて一つ、窓のあかりさず、水を離れた夕炊ゆうかしぎの煙ばかり
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)