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壑
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たに
ふりがな文庫
“
壑
(
たに
)” の例文
前面の霧が幕を絞るようにすうととれて、五十歩の先に谺然として
壑
(
たに
)
が開け、対岸には四、五十丈の滝が幾段にも連って、雲の中から奔下している。
秋の鬼怒沼
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
三人
(
みたり
)
は
徐
(
しず
)
かに歩みて、今しも
壑
(
たに
)
を
渉
(
わた
)
り終わり、坂を上りてまばゆき夕日の道に
出
(
い
)
でつ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
臆病
(
おくびょう
)
などと云うことではなくして、兄の自動車での惨死が、善良な純な彼の心に、自動車に対する、
殊
(
こと
)
に箱根の——唱歌にもある
嶮
(
けわ
)
しい山や、
壑
(
たに
)
の間を縫う自動車に対する不安を
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
壑
(
たに
)
の間を縫ふ自動車に対する不安を、植ゑ付けてゐるのであつた。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
壑
漢検1級
部首:⼟
17画
“壑”を含む語句
丘壑
溝壑
幽壑
渓壑
谿壑
壑深
壑間
山壑
巌壑
一笻千巌万壑
深壑
壑底
千渓万壑
絶壑
衆壑宗
賈秋壑
雲煙邱壑