壇階子だんばしご)” の例文
こは怪しやと思いながら、開きたる壁の外を見るに、暗くてしかとは見分け難きが、壇階子だんばしごめきたるものあり。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
僕はまたひげがさ、(水上みなかみさん)て呼ぶから、何だと思って二階からのぞくと、姉様ねえさん突伏つっぷして泣いてるし、髯は壇階子だんばしご下口おりぐち突立つったってて、憤然むっとした顔色かおつき
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
(貞はそこに参っておりましょうな。)と、壇階子だんばしごの下へ来て、わざわざ旦那が呼んだじゃあないかね。
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
二段ばかり少年は壇階子だんばしごを昇り懸けて、と顧みて驚きぬ。時彦は帰宅して、はや上口あがりぐちの処に立てり。
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
暗闇を歩むにれたれば、爪先探りに跫音あしおとを立てず。やがて壇階子だんばしごを探り当て
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)