塵箱ごみばこ)” の例文
東京中の煤掃すすはきの塵箱ごみばこを此処へ打ち明けた様なあらゆる襤褸ぼろやガラクタをずらりと並べて、売る者も売る、買う者も買う、と唯驚かるゝばかりである。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
それ、私塵箱ごみばこから拾って来たんだけど、いけなかったかしら? アメリアさんが棄てた名刺なの。
仮りの避難所である塵箱ごみばこの中に居たたまらず、一と思いに死ぬつもりで蓋を払ったところを
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
なんて抱主かかえぬしが探しに来てもジイッと塵箱ごみばこの蔭なんかに隠れてしまうからナカナカ見付からない。頃合いを見計らって、そいつを拾ってまわると一日に五匹や六匹は間違いない。
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そこには塵箱ごみばこの中のやうなむさ苦しさとむせつぽさとが籠つてゐた。
天国の記録 (旧字旧仮名) / 下村千秋(著)
「そこの横丁の塵箱ごみばこの中から赤ン坊の泣声がするが、助ける必要はないか?」
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「やっぱり塵箱ごみばこが物を申しますので……」