地竹じだけ)” の例文
六角牛山に鹿を撃ちに行き、オキを吹きたりしに、猿の経立あり、これをまことの鹿なりと思いしか、地竹じだけを手にてけながら、大なる口をあけ嶺の方よりくだり来たれり。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
三〇 小国おぐに村の何某という男、或る日早池峯に竹をりに行きしに、地竹じだけのおびただしく茂りたる中に、大なる男一人寝ていたるを見たり。地竹にて編みたる三尺ばかりの草履ぞうりぎてあり。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)