“地借”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じかり33.3%
じがり33.3%
ちがり33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
島の里方さとかた河内屋半兵衛かわちやはんべえといって、真志屋と同じく水戸家の賄方まかないかたを勤め、三人扶持を給せられていた。お七の父八百屋市左衛門いちざえもんはこの河内屋の地借じかりであった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
夫までは糞桶こえたごを担いでいた百姓が俄に紋付の羽織を着る地主様となって、お邸の旦那様が一朝にして下掃除人しもそうじにん地借じがり或は店借たながりとなって了う。経済上の変革が齎らす位置転換も爰に到って頗る甚だしい。
駆逐されんとする文人 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
とにかく、地借ちがりやからだし、妻なしが、友だち附合の義理もあり、かたがた、埴生はにゅうの小屋の貧旦那ひんだんなが、今の若さに気が違ったのじゃあるまいか。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)