“善卿”の読み方と例文
読み方割合
ぜんけい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
独美、字は善卿ぜんけい、通称は瑞仙ずいせん錦橋きんきょうまた蟾翁せんおうと号した。その蟾翁と号したには面白い話がある。独美は或時大きい蝦蟇がまを夢に見た。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
然るに安政中より維新に至るまでの間に、狩谷従之と云ふものがあつて、文雅人名録の類に載せられてゐる。従之はあざな善卿ぜんけいと云ひ、通称を三右衛門と云ひ、融々ゆう/\しう二と号した。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
錦橋初代瑞仙は小字せうじを幾之助と云つた。名は善郷よしさと、一の名は独美どくびあざな善卿ぜんけい、錦橋は其号、瑞仙は其通称であつた。わたくしはさきに錦橋が公文に字善卿を書したのを怪んだ。京水はこれを辨じてゐる。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)