善光寺ぜんこうじ)” の例文
「母はあした善光寺ぜんこうじもうでに立つ筈だ、往き来に三日はかかるのが毎年の例になっている、そのあいだにたのむ」
日本婦道記:藪の蔭 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「それよか、善光寺ぜんこうじ境内けいだいに元祖藤八拳とうはちけん指南所という看板が懸っていたには驚ろいたね、長さん」
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
 すると父が母もまだ伊勢詣いせまいりさえしないのだし祖母そぼだって伊勢詣り一ぺんとここらの観音巡かんのんめぐり一ぺんしただけこの十何年ぬまでに善光寺ぜんこうじへお詣りしたいとそればかり云っているのだ
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
就中なかんずくきもを冷したというのは、ある夏の夜のこと、夫婦が寝ぞべりながら、二人して茶の間で、みやこ新聞の三面小説を読んでいると、その小説の挿絵が、アッという間に、例の死霊が善光寺ぜんこうじまいる絵と変って
因果 (新字新仮名) / 小山内薫(著)
善光寺ぜんこうじ炎上