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哥兄
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あにい
ふりがな文庫
“
哥兄
(
あにい
)” の例文
が、愈々その試験めいたものを受けた時、川上はつく/″\此の
毱栗頭
(
いがぐりあたま
)
の
哥兄
(
あにい
)
を見て、さて
見縊
(
みくび
)
つたやうにかう云つた。
虎
(新字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
小粋なモーニングに山高帽、苦み走った一文字眉、剃立ての顎も青み渡った
勇肌
(
いなせ
)
な
哥兄
(
あにい
)
。恭々しく一礼すると
魔都
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
洗い
晒
(
ざら
)
しの
印袢纏
(
しるしばんてん
)
に縄の帯。豆絞りの向う鉢巻のうしろ姿は打って付けの
生粋
(
いなせ
)
な
哥兄
(
あにい
)
に見えるが、こっちを向くと
間伸
(
まの
)
びな
馬面
(
うまづら
)
が真黒に日に焼けた、見るからの好人物。
芝居狂冒険
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
久太郎
哥兄
(
あにい
)
や、まあさ、勘弁してやってくれ。当人だって詫びをいってるんだ。なあ、もういい加減に勘弁してやってくれ。俺からも頼むからよ。な、もういいだろう。
一本刀土俵入 二幕五場
(新字新仮名)
/
長谷川伸
(著)
一文字眉の、眼差の鋭い
勇肌
(
いなせ
)
な
哥兄
(
あにい
)
。玄関の障子をガラリと引き開け、勝手へ駆け込む幸田の後ろ姿を見ると
魔都
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
▼ もっと見る
彼はもと魚河岸の
哥兄
(
あにい
)
だつたが、持つて生れた剽軽な性質は、新派草創の祖たるオツペケペーの川上が、革新劇団の旗を上げて、その下廻りを募集した時、朋輩たちの嘲笑をも顧みず
虎
(新字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
そうしてるうちにどこの人足かしらないがひどく
哥兄
(
あにい
)
面をしたのがはいって来たからうまい工合だと、あとはそいつにまかせ、帰るふりをして横手へまわり、柳の幹をつたって窓からはいり
金狼
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
哥
漢検1級
部首:⼝
10画
兄
常用漢字
小2
部首:⼉
5画
“哥”で始まる語句
哥
哥妓
哥沢
哥太寛
哥沢節
哥鬱賢
哥児
哥林多
哥仙
哥人