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呻吟
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うな
ふりがな文庫
“
呻吟
(
うな
)” の例文
「何しろどこだ知らん。薄気味悪さに、
頭
(
かしら
)
を
擡
(
もた
)
げて、
熟
(
じっ
)
と聞くと……やっぱり、ウーと
呻吟
(
うな
)
る、それが枕許のその本箱の中らしい。」
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
土屋君、君は
左様
(
さう
)
笑ふけれど、確かに僕の名を呼んだに相違ないよ。風が
呻吟
(
うな
)
つたでも無ければ、鳥が啼いたでも無い。そんな声を
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
改良半紙へ
罫
(
けい
)
を引いた下敷を入れて、いなぶねと署名したまま題も置かず、一行も書けない白紙へむかって、錦子は
呻吟
(
うな
)
っている日がつづいた。
田沢稲船
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
眼の縁が薄黒くなり、石地蔵のような皮膚の色をして、小鼻をピクピク動かしながら、呼吸をしていました。喰いしばった歯の間から洩れる
呻吟
(
うな
)
り声が四辺を凄惨なものにしていました。
むかでの跫音
(新字新仮名)
/
大倉燁子
(著)
丑松は
未
(
ま
)
だ寝床を離れなかつた。下女が
枕頭
(
まくらもと
)
へ来て
喚起
(
よびおこ
)
した時は、客の有るといふことを半分夢中で聞いて、苦しさうに
呻吟
(
うな
)
つたり、手を延ばしたりした。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
伊豆通ひの
滊船
(
ふね
)
が、
滊笛
(
きてき
)
を低く
呻吟
(
うな
)
らせて通り過ぎると、その餘波にゆられて、ゆらゆらしながら
佃のわたし
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
と山伏は
呻吟
(
うな
)
った。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と敬之進は嘆息して、獣の
呻吟
(
うな
)
るやうな声を出し乍ら歩く。丑松も憐んで、軈て斯う尋ねて見た。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
“呻吟”の意味
《名詞》
呻 吟(しんぎん)
苦しくてうめくこと。
(出典:Wiktionary)
呻
漢検1級
部首:⼝
8画
吟
常用漢字
中学
部首:⼝
7画
“呻吟”で始まる語句
呻吟声
呻吟中
呻吟聲
呻吟籠居
呻吟転輾